こんにちは。
今回も、椎間板ヘルニアについてお話をします。
前回、椎間板ヘルニアは自然になくなるというお話をしました。
本当でしょうか?
本当なんですね。
全ての椎間板ヘルニアが、自然になくなるというわけではありません。
自然になくなる椎間板ヘルニアと、なくならない椎間板ヘルニアがあります。
なぜ、椎間板ヘルニアの種類によっては自然になくなるのでしょうか?
ある免疫細胞が、関係しています。
その免疫細胞が、飛び出した椎間板ヘルニアを食べてしまうのです。
マクロファージという言葉を、聞いたことがありませんか?
免疫細胞の一種で、大食細胞ともいいます。
このマクロファージによって、椎間板ヘルニアは自然になくなるのです。
マクロファージは、どのようなものを食べる細胞なのでしょうか?
1、異物
2、脂肪
3、細胞のは海産物
4、色素
これらのものを食べる性質があります。
椎間板ヘルニアは、このうちどれに該当するのでしょうか?
異物なんです。
マクロファージは、椎間板ヘルニアを異物と判断するため食べてしまいます。
そのためマクロファージによって、椎間板ヘルニアは自然になくなってしまうのです。
先ほどお話をしたように、すべての椎間板ヘルニアがマクロファージによってなくなるわけではありません。
どのような場合、なくならないのでしょうか?
椎間板ヘルニアが、じん帯を破っているかどうかによってかわります。
椎間板ヘルニアがじん帯をやぶっていない場合は、マクロファージがはたらかないため自然にはなくならないとされています。
このじん帯は、後縦靭帯(こうじゅうじんたい)といって、椎間板と神経の間にあるじん帯です。
椎間板ヘルニアが後縦靭帯を破っている場合は、マクロファージによって自然になくなるので、基本的に手術をする必要がなくなります。