こんにちは。
今回は、膝についてお話をします。
先日、このような質問を受けました。
「膝に水がたまってはれているのですが、抜いたほうがよいのでしょうか?」
抜くのが当たり前と思っている方も、多いのではないでしょうか?
膝に水がたまってはれることは、珍しくありません。
膝がはれていると膝の動きが悪くなりますし、見た目もよくありません。
では、水を抜いたほうがよいのでしょうか?
膝の水は、抜かない方がよいのです!
なぜ、抜かない方がよいのでしょうか?
まず、なぜ膝に水がたまるかを、考える必要があります。
一般的に、関節は動きのある部位となります。(動かない関節もあります。)
そのため、動かすと摩擦によって熱が発生します。
その発生した熱を、関節液(滑液:かつえき)が吸収して放散させることによって冷却します。
ところが、関節に不具合がおこると炎症が発生します。
炎症がおこると関節の熱は上昇しますので、通常の関節液の量ではまかないきれなくなります。
炎症は関節を破壊する要因ですので、熱を放散させる必要があります。
変形性膝関節症の原因ともなるからです。
そこで、関節液の量を増やして、冷却力を高めるという反応がおこります。
水が増えれば、冷却効果が上がりますよね。
それによって、関節の破壊を防いでいるのです。
これが、膝に水がたまる要因なんです。
関節を破壊から守る、体の反応なんですね。
ということは、膝の水を抜いてしまうと、炎症が悪化して関節が破壊される可能性が高くなってしまうのです。
では、膝にたまった水はどうすればよいのでしょうか?
膝の関節を、正常な状態に戻すことが必要になります。
関節の不具合を改善すると炎症がおさまりますので、必要以上の関節液は体に吸収されるからです。
また、炎症を抑えるために膝関節をアイシングすることも効果的です。
膝に水がたまったら、炎症が悪化しないように安静にします。
そして、アイシングによる冷却を行ってください。
それでも、引かない場合は、関節の整復が必要になります。
関節の整復を専門にしている当院にご相談ください。