こんにちは。
今回は、握力の低下についてお話をします。
急に握力が弱くなったと、感じたことはありませんか?
握力が弱くなる原因として、まず筋力が落ちたからだと考えると思います。
本当に筋力の低下が原因でしょうか?
もちろん筋力が弱くなると、握力は弱くなります。
ところが、もし左右の一方の手の握力だけが弱くなっている場合は、筋力が原因ではない可能性が高くなります。(もちろん両方の手という場合もあります。)
もし筋力の低下が原因であれば、握力の低下は左右でほぼ均等におこるからです。
ではなぜ、片方の手の握力だけが弱くなるのでしょうか?
様々な要因があります。
その中で、関節の離開が原因という場合が少なくありません。
どこの関節が離開すると、握力が弱くなるのでしょうか?
1、肘の関節
2、手首の関節
3、手の根本の関節
4、指の関節
手首や手、指の関節はわかりやすいですよね。
なぜ、肘の関節が握力に影響するのでしょうか?
手を握るときに使う筋肉は、ほとんどが肘から手首の部分(前腕)にあります。
これらの筋肉は、肘の関節をまたいで肩から肘の部分(上腕)につながっています。
このような構造ですので、肘の関節が離開すると握力にかかわる筋肉に影響がでてくるのです。
肘の関節が離開すると、筋力は低下していなくても握力がおちてしまうのです。
実際に、握力がおちた方の肘の関節を確認すると、関節が離開している場合が少なくありません。
離開している肘の関節を整復すると、整復する前と比べると整復後では握力が強くなることがほとんどです。
そして、手首・手の付け根・指の関節を確認して関節が離開している場合は、整復するとさらに握力が強くなります。
握力に限らず、関節が離開するとその関節に関係する筋力は十分に力が発揮できなくなります。
例えば、肩の関節が離開すると腕力が低下します。
同様に、股関節が離開すると、脚力が低下します。
びんのふたが開けられなくなった、ペットボトルをあけるのに苦労するようになったなど、急に握力が低下した場合は、肘から指の関節が離開していることが原因かもしれません。
思い当たるふしのある方は、関節の整復を専門にしている当院にご相談ください。