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    駒込 構造医学 シーソー理論 テンションとドットについて

    今回は、シーソー理論についてお話をします。

     

    この理論は、関節の転位の方向の解析に役に立つ理論となります。

     

     

    シーソーは、中央に支点があります。

     

    片方の端を力点とすると、反対側の端は作用点になります。

     

    力点に力を加えると、作用点は下がります。

     

    力点と作用点が、支点から同じ距離にある場合は、同じ弧を描きます。

     

    ところが、支点を移動させて支点からの距離に差がでた場合、弧の軌道に変化がおこります。

     

    支点からの距離が遠くなると、弧は大きくなって回転半径は大きくなります。

     

    一方、支点からの距離が近くなると、弧は小さくなって回転半径は小さくなります。

     

    この変化は関節にも当てはまります。

     

    この変化によって、関節の転位の方向を解析していきます。

     

    関節を動かした場合、回転半径が大きくなると、皮膚表層に伸展される力が大きくなるので、テンションが生じます。

     

    例えば、手関節を掌屈させたときに、手背側にテンションが生じる場合があります。

     

    これは、手根骨側が頭骨に対して背側に転位していることを表します。

     

    これは、回転半径が大きくなる事によって、手背側にテンションが生じているからです。

     

    逆に、手関節を背屈させたときに、手掌側にテンションがかかる場合は、手根骨側が頭骨に対して掌側に転位していることを表します。

     

    このように転位の方向が解析できると、診断に有効となります。

     

    手関節整復法を行う場合も、転位の方向が把握できれば、転位の方向を意識することで効果が上がります。

     

    標準型、静水圧型ともに、効果が上がります。

     

     

    回転半径が小さくなると、関節の外側端付近に関節の内側方向へ介入する力として表現されます。

     

    これをドットといいます。

     

    ドットは、関節の内方へ収束する回転半径が小さい動きとなるので、圧迫感やつまり感と表現されることが多くなります。

     

    テンションとドットは、表現は違いますが同様の関節の異常を表しています。

     

    テンションとドットは診断において必須になりますので、理解と習得が重要になります。