こんにちは。
今回は、温めると腰痛が和らぐ理由についてお話をします。
腰痛はつらいですが、お風呂や温泉で体を温めると痛みが楽になりますよね。
体を温めると、腰痛がよくなるのでしょうか?
実は、腰痛自体はよくなっているわけではないのです。
では、なぜ腰痛が和らぐのでしょうか?
それは、痛みを感じる神経の性質が関係しています。
痛みの神経には、疼痛閾値(とうつういきち)というものがあります。
疼痛閾値とは、なんでしょうか?
痛いと感じる、最も小さな刺激のことなんです。
温めると、この疼痛閾値が上がります。
ということは、今まで痛いと感じていた刺激が、同じ刺激にも関わらず痛みを感じなくなったり、弱く感じるようになるのです。
お風呂や温泉で温めると腰痛が和らぐのは、疼痛閾値が上がるからなんですね。
温めた体が冷えてくると、腰痛はどうなるでしょうか?
再び、腰痛を感じるようになります。
それは、体温の低下とともに疼痛閾値が下がるからなんですね。
では、体を温めることは腰痛によいのでしょうか?
実は、あまりお勧めできません。
なぜでしょうか?
炎症が悪化するからなんです。
慢性腰痛の大きな原因は、骨盤のゆがみです。
骨盤がゆがむということは、骨盤にある関節がずれているからです。
関節がずれると、関節に炎症がおこります。
炎症は、熱が加わると悪化します。
お風呂や温泉で体を温めると、熱によって骨盤の関節の炎症が悪化してしまうのです。
このような理由で、長い時間、湯舟につかるのは一時的な痛みの緩和はあるものの骨盤の関節の炎症が悪化するのでお勧めできないのです。
短期的には楽になりますが、長期的にみると腰痛にはあまりよくないのです。
炎症を抑えるという意味で、腰を冷却したほうが腰痛に効果があります。
お風呂は熱めのお湯に短い時間だけつかって、お風呂から上がったら氷で冷却すると関節の炎症が抑えられますので、腰にいいのです。
冷却をするときにアイスノンや保冷剤は、凍傷の危険がありますので、氷と少量の水を袋に入れて冷やすと安全です。
冬は寒いので冷却がつらいですが、腰痛に効果がありますので、試してみてください。