こんにちは。
今回は、足首の脱臼骨折の手術後の症状の改善についてお話をしたいと思います。
その男性は、登山中に滑落してしまい、左足首を脱臼骨折しました。
かなりひどい状態だったそうです。
手術をして、なんとか歩けるようになりました。
歩けるようになったとはいえ、足首の痛みはなくなりません。
ひどいときは、痛みで足をつくこともできない状態でした。
また、足首の動きも悪く、ほんの少ししか動きませんでした。
足首が動かないので、ふくらはぎの筋肉を使うことができないため、左のふくらはぎは右に比べてかなり細くなっています。
このような状態の足首は、よくなるのでしょうか?
よくなる可能性は十分にあります。
なぜ、よくなる可能性があるのでしょうか?
脱臼骨折のように大きな負荷が関節にかかると、骨と骨は大きく位置がずれます。
骨折は治っても、脱臼が完全に治っていない場合がよくあります。
関節内脱臼の状態です。
関節内脱臼とは、関節の中で骨と骨が正常な位置にない状態なんですね。
関節内脱臼が残っていると、見た目はほぼ正常ですが可動域制限や痛みが残ってしまうのです。
この関節内脱臼を正常な状態に戻せるかどうかが、症状の改善の大きなポイントになります。
整復して関節を正常な状態にすると、症状が改善していくからなんですね。
ドアを例にしてみます。
蝶番の部分が外れると、ドアは外れますよね。
これが脱臼の状態です。
そこで、外れた蝶番を元に戻すと、ドアは正常に戻ります。
ところが元に戻すときに、蝶番にすき間があったり、ずれたりしていたらどうでしょうか?
ドアは完全に開かなかったり、ドアを開けると音が鳴ったりしますよね。
一見、ドアは正常に戻ったように見えますが、蝶番が完全ではない状態です。
これが関節内脱臼の状態なんです。
ドアを正常な状態に戻すには、蝶番を完全に元に戻す必要がありますよね。
関節内脱臼も同様に、関節を正常な状態に戻す必要があるのです。
では、実際にその男性の足首はどうなったのでしょうか?
足首の整復により関節の骨と骨の状態がよくなると、痛みはほとんどなくなりました。
また、動きも改善して60度くらいまで動くようになったのです。
特に足首を伸ばす動きが、大幅に改善しました。
その結果、歩くときにけることができるので、歩行がかなり楽になったそうです。
また、バランスがとれるようになったので、ふらつかなくなったそうです。
このように手術を受けた後の症状も、関節の状態を改善することで症状も改善することが可能なんですね。
手術をしても、思ったように症状がなくならない場合があります。
あきらめていませんか?
関節の整復により症状が改善する可能性が十分にあります。
手術をしたにもかかわらず、つらい症状にお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。