こんにちは。
今回は、太ももやふくらはぎの肉離れが繰り返される原因についてお話をしたいと思います。
瞬発力が筋肉にかかるスポーツでは、急激に筋肉が収縮しますので、肉離れになる事があります。
アップを十分に行わない場合や寒い日などは、筋肉に負担がかかりますので、肉離れになるリスクが上がってしまいます。
ところが、念入りにアップをしたにもかかわらず度々肉離れをおこす方がいます。
なぜ、肉離れを繰り返してしまうのでしょうか?
それには理由があります。
肉離れが、クセになってしまったからでしょうか?
クセになったとも言えますが、クセになる原因があるのです。
肉離れを繰り返す方の太ももやふくらはぎに、テンションがかかっている事が原因なんです。
そのテンションによって、筋肉に柔軟性が失われた状態で、筋肉が収縮する為に筋繊維が断裂してしまうのです。
ではなぜ、太ももやふくらはぎにテンションがかかってしまうのでしょうか?
骨盤の関節がずれる事によるんです。
ほとんどの筋肉は、関節を動かしますので、関節を介して骨と骨につながっています。
(骨につながる部分は腱といいます。)
ですので、関節がずれたり離開すると筋肉が引っぱられてテンションがかかります。
では、太ももやふくらはぎは、どのようにしてテンションがかかるのでしょうか?
足の裏側の筋肉は、骨盤の下側のやや後にあるでっぱりにつながっています。
太ももの筋肉であるハムストリングスは、このでっぱった部分につながります。
座った時に座面にあたる部分ですね。
おしりの少し下の硬いでっぱった部分です。
ここは坐骨結節(ざこつけっせつ)といって、筋肉がつながる重要な部位なんです。
骨盤の関節がずれると、この坐骨結節の位置が変わってしまいます。
骨盤は仙骨(せんこつ)という骨と寛骨(かんこつ)という骨で構成されていますが、仙骨に対して寛骨が前方にずれると、坐骨結節は上へ位置が変わります。
そうすると、坐骨結節が上に上がった事によって、ハムストリングスが引っぱられますので筋肉にテンションがかかってしまいます。
この状態で、急激な筋肉の収縮がおこると、筋繊維が断裂してしまうのです。
また、ハムストリングスにテンションがかかると、ふくらはぎの筋肉にもテンションがかかります。
同様にこの状態で急激な筋肉の収縮がおこると、筋繊維が断裂してしまうのです。
太ももの筋肉が断裂するか、ふくらはぎの筋肉が断裂するかは、筋肉にかかる負荷によって変わります。
このように太ももやふくらはぎの肉離れを繰り返す場合は、骨盤の関節がずれて坐骨結節の位置が変わっている可能性が高いのです。
太ももやふくらはぎの肉離れを繰り返す方は、肉離れの再発防止の為にも、当院にご相談ください。