こんにちは。
今回は、腰椎の圧迫骨折とその後におこる背中の強い痛みについてお話をしたいと思います。
強いしりもちをついた後に背中に強い痛みが発生して、その痛みが8ヶ月以上も続いている方が来院されました。
その方は71歳の女性で、自宅の台所で強くしりもちをついたそうです。
しばらくはそれほど症状はなかったのですが、2週間程経ってから背中に強い痛みがおこりはじめました。
急いで病院に行くと、腰椎(ようつい)の3番目が圧迫骨折をしていました。
すぐに入院をされたそうです。
しばらく入院をしたものの、背中の痛みは一向に改善されません。
その後、退院してからも、背中の痛む日々が続きます。
処方された鎮痛薬は効果はないものの、いつかは効くだろうと思い服用していると、今度は胃がやられてしまい鎮痛薬の服用を止めたそうです。
なぜこのように、圧迫骨折をした後に背中に強い痛みがおこるのでしょうか?
それは背骨の関節がずれる事によって、痛みがおこるからなんです。
なぜ背骨の圧迫骨折をすると、関節がずれるのでしょうか?
年配の方がしりもちをついて、腰椎が圧迫骨折するケースは多いですね。
それは、骨が弱くなっているところに強い衝撃が加わるからなんです。
腰椎がつぶれるように骨折するのが圧迫骨折なんです。
圧迫骨折をするのは、背骨の前の方にある椎体(ついたい)という部分です。
前の方にある椎体がつぶれると、後にある背骨の関節が離開する力が働いてしまいます。
その離開する力によって、背骨の関節がずれてしまうのです。
そして背骨の関節がずれると、背中に強い痛みがおこるんです。
圧迫骨折自体は安静にしていれば落ち着きますが、背骨の関節のずれはきちんと元に戻さないと痛みが消えないんですね。
それによって、背中のしつこい痛みが残ってしまいます。
その方の背骨を確認したところ、やはり背骨の関節にずれている部分がありました。
そのずれている関節を元に戻すと、初回でだいぶ痛みが改善しました。
圧迫骨折をしてから8か月以上も痛みが改善しなかったので、とても喜ばれました。
あきらめていた背中の痛みが、改善する可能性が出てきたからです。
そして、施術の度に痛みが改善していきます。
最終的に背中の痛みが全くなくなり、背中の痛みから解放されました。
腰椎の圧迫骨折をして強い痛みが出ている場合、圧迫骨折が痛みの原因でない事がほとんどなんです。
圧迫骨折によって、ずれた背骨の関節が痛みの原因なんですね。
その関節をしっかりと元に戻す事が重要になります。
圧迫骨折後に背中の痛みでお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。