こんにちは。
今回は、胸郭(きょうかく)の関節と姿勢との関係についてお話をしたいと思います。
お腹が痛い時や、気分が悪い時は体が丸まりますよね。
それは体を丸める事によって、症状を抑えようとしているからなんです。
そして、腹痛や気分の悪さがおさまると、体が伸びて普通の姿勢に戻ります。
ところが、慢性的に腹痛時や気分が悪い時のように、体が丸まってしまう場合があるんです。
なぜ、丸まってしまうのでしょうか?
また、のびをしようとしたり、ストレッチで体をひらこうとしてもうまくいきません。
なぜ、このような事がおこるのでしょうか?
それは、体が動きを制限しているからなんです。
なぜ、動きを制限するのでしょうか?
胸郭の関節を守る為なんですね。
打撲や強い捻り・交通事故などで胸や脇腹、背中に強い力がかかると、胸郭の関節にずれが生じます。
この関節がずれた状態で、体をのばしたり広げたりすると、ずれている関節がさらにずれる可能性があります。
その為、体は動きを制限して関節のずれが悪化しないように関節を守っているんです。
特に胸郭の前方の関節に異常があると、丸まっている方が関節に負担がかかりません。
そのため、胸郭の前方の関節に異常があると体が丸まってしまうのです。
胸の中央にある胸骨と肋骨の関節である胸肋関節や、肋骨と肋軟骨のつなぎ目がずれるとこの様な反応がおこります。
このような事例がありました。
常に体が丸まってしまって、のびないという方の事例です。
当院で、検査をしたところ右側の胸郭の関節(胸骨と肋骨の関節と肋骨と肋軟骨のつなぎ目)にずれがありました。
お話を伺ったところ、以前に誤ってダンベルを脇腹のあたりに落としてしまったそうです。
その衝撃で、胸骨と肋骨の関節と肋骨と肋軟骨のつなぎ目である関節がずれてしまったのです。
その関節のずれが、それ以上大きくならないように、体を丸めて関節を守っている状態でした。
ずれている関節を正常に戻したところ、姿勢がまっすぐに保つ事ができるようになりました。
関節を守る必要がなくなったので、体がのびたのです。
このように、胸郭の関節にずれがあると、姿勢に影響を与えます。
体が傾いたり、ねじれたり、丸まっていたりと姿勢が気になる方は、関節に原因がある可能性があります。