こんにちは。
今回は、骨盤の上方転位型についてお話をしたいと思います。
骨盤の上方転位型は、仙骨(せんこつ)に対して腸骨(ちょうこつ)が上方にずれた状態です。
このタイプは非常に稀なんです。
というのも、骨盤の上方転位型がおこる原因は日常生活でおきる可能性がとても低いからなんです。
では、どのような原因で骨盤の上方転位型はおこるのでしょうか?
片方の足を強くついた場合におこります。
例えば、階段で足を踏み外して、片方の足で強く踏ん張った場合などです。
片方の足で強く踏ん張ると、その衝撃が足を伝わって股関節にいきます。
そして、股関節から骨盤に衝撃が伝わるときに、骨盤が上方にずれてしまうのです。
めったにこういう事はありませんよね。
ですので、骨盤のゆがみの原因としては稀なんです。
しかし、この骨盤の上方転位型がおこると、立つ・歩くなどの日常生活に支障が出ます。
というのも、股関節に非常に負担がかかるからなんです。
どうして、股関節に負担がかかるのでしょうか?
まず、足を強くついた時の衝撃が、股関節に伝わる時に股関節を痛めます。
また、骨盤が上方に転位する事によって、脚長差が出てしまうのです。
股関節は骨盤にある関節ですので、骨盤(正確には寛骨:かんこつ)が上にずれるとそれに伴って股
関節も上にずれるからなんです。
脚長差が出ると、立つ時にバランスがとりづらくなります。
バランスをとるために、長い方の足の膝を曲げて調節します。
それによって、膝を痛める可能性もあるんですね。
また、歩く時も脚長差があると、当然歩きにくくなります。
脚長差を補って、歩く為に膝や股関節、腰に負担がかかりますので、骨盤の上方転位型が原因でそう
いった部位に痛み等の不調が出る事もあります。
そして、背骨が曲がる大きな原因ともなります。
なぜ背骨が曲がるのでしょうか?
骨盤を構成する寛骨の片方が、上方にずれると仙骨の傾きが大きくなります。
仙骨の傾きが大きいと、背骨が傾きますので、背骨が曲がる大きな原因となるのです。
背骨が曲がると、曲がっている方の肩が下がります。
左右の肩の高さに差があって、片足を強くついた経験のある方は、骨盤の上方転位型の可能性があり
ます。
体が大きく傾く原因になりますので、早めの対応が重要なんですね。
また、骨盤の上方転位型は自然には元の状態に戻りませんので、専門的な骨盤矯正が必要となります。
心当たりのある方は、骨盤矯正を専門にしている当院にご相談ください。