前回は、起床時におこる腰痛についてお話をしました。
今回は、日中から夜にかけておこる腰痛についてお話をしたいと思います。
腰痛の患者さんに、いつ最も腰が痛いですか?
と尋ねると ”朝” と答える方が多いです。
その理由は、前回ご説明したとおりですね。
ギックリ腰になった経験があったり、慢性腰痛の方に多くみられます。
しかし、その中で朝は大丈夫だけど ”日中に腰痛が最も強くなる” という方がいます。
なぜでしょうか?
じつはそういう方は、骨盤自体に異常が少ない場合が多いんです。
もちろん、骨盤がゆがむことによっておこる腰痛は最も多いものとなります。
最も関節がゆるんでいる状態である朝に症状がないということは、関節に問題が少ないということなんですね。
ではなぜ日中に、腰痛がおこるのでしょうか?
それは、日中に腰痛がおこる原因があるからです。
どのような原因で、腰痛がおこるのでしょうか?
不良姿勢やお仕事、家事などが原因で腰に負担がかかって腰痛がおこってしまうのです。
長い時間、悪い姿勢でデスクワークを行うことや、重い荷物を運搬する業務などはとても腰に負担がかかりますので、仕事をしていくうちに腰痛がおこってきます。
長い時間の車の運転も腰に大きな負担となりますので、タクシーやトラックの運転手の方も時間と共に腰の負担が増えてきて腰痛がおこります。
介護関係の方や保育園・幼稚園の先生も腰に負担のかかる業務ですね。
お掃除や洗濯などの家事は想像以上に腰に負担がかかります。
ですので、主婦の方も家事をこなしていくと、それによって腰が痛くなりやすくなるんです。
考えてみると、日常生活は腰の負担のかかる場面の連続なんです。
そこで大事なのが、予防なんですね。
例えば、姿勢です。
不良姿勢は本当に腰の負担が大きいので、正しい姿勢を心がけるだけで十分腰痛の予防になります。
業務はやらなければいけないので、予防のしようがないという方も多いと思います。
ところが、やり方を少し変えるだけで腰の負担は大きく変わるんです。
例えば、ものをもち上げるときに、しっかりと膝を曲げて足の力で持ち上げると、腰の負担はかなり少なくなります。
もし足を伸ばしたまま腰で持ち上げると、かなり腰に負荷がかかってしまうんですね。
車の運転も腰を立てるように座って運転すると、かなり腰の負担が減ります。
運転するときに、シートとウエストの間に小ぶりのクッションやタオルをたたんだものなどを挟むと腰が立ちますので、腰痛防止によい方法にないります。
このように地味ですが、少しずつ腰の負担を減らしていくことが腰痛防止に重要なんですね。
ぜひ、ためしてください。
それでも改善しない場合は、骨盤がゆがんでいる可能性が高くなります。
腰痛の原因である骨盤のゆがみを特定し、正確に整復することによって腰痛を改善・解消させていきます。